コンプレッションウェアの着こなしで検索する方の多くは、スポーツ用の印象が強いアイテムを普段使いに取り入れても浮かないか、ダサいと思われないかが気になりがちです。
Tシャツの下に着るだけでいいのか、インナーと重ね着をするなら何に注意すべきか、重ね着コーデの正解が分からないという声もあります。
さらに、ワークマンなど身近な選択肢でそろえたい方は、見た目と機能のバランスも悩みどころです。
加えて、筋肥大妨げる?といった不安や、サイズの選び方、コンプレッションウェアの上には何を着るべき?、コンプレッションウェアは長袖と半袖のどちらがいいですか?、コンプレッションウェアを着る意味は?といった疑問も、まとめて整理しておきたいところです。
この記事では、日常と運動のどちらにも使える着こなしの考え方を、手順と判断軸で分かりやすく解説します。
■本記事のポイント
- 目的別に合うコンプレッションの選び方が分かる
- 浮かない重ね方と見た目の整え方が分かる
- 長袖と半袖の使い分けの基準が分かる
- よくある不安や誤解の整理ができる
コンプレッションウェアで着こなしの基本と考え方

コンプレッションウェアは本来、運動時の機能性を目的に作られたアイテムですが、選び方や合わせ方次第で日常の着こなしにも無理なく取り入れられます。
ただ、普段使いとなると「浮いて見えないか」「ダサいと思われないか」「サイズはどう選ぶべきか」など、気になる点が一気に増えるのも事実です。
さらに、筋肥大への影響や、そもそもコンプレッションウェアを着る意味があるのかといった疑問を持つ人も少なくありません。
この章では、そうした不安や迷いを一つずつ整理しながら、見た目と快適性を両立させるための考え方を解説します。
まずは、普段使いに取り入れる際の基本から確認し、失敗しにくい判断軸を身につけていきましょう。
普段使いでのコンプレッション活用法

普段使いでコンプレッションウェアを取り入れる際に最も大切なのは、競技用ウェアとしての機能性を活かしながら、日常の服装に自然に溶け込ませる視点です。
コンプレッションウェアは本来、身体に密着することで筋肉のブレを抑えたり、汗を素早く拡散させたりする目的で設計されています。
そのため、生地にはポリエステルやナイロンを主体とした化学繊維が使われ、一般的な綿素材のインナーと比べて速乾性が高いという特徴があります。
この速乾性は、普段使いにおいても大きな利点になります。
たとえば、通勤や買い物などで歩く時間が長い日でも、汗によるベタつきが軽減されやすく、肌と衣類の間に不快な湿気がこもりにくくなります。
一方で、光沢の強い生地やコントラストの効いたロゴ配置は、どうしてもスポーツ感を前面に押し出してしまいます。
そのため、街着として使う場合は、マットな質感で無地、もしくはロゴが極力目立たないモデルを選ぶことが、違和感を抑える基本となります。
日常での活用シーンは、大きく二つに整理できます。
一つ目は、完全にインナーとして使う方法です。
シャツやTシャツの下に着用し、外からは見せない前提であれば、見た目のリスクは最小限に抑えられます。
特に白や薄色のトップスを着る場合は、透けにくいグレーやベージュ系のコンプレッションを選ぶことで、肌着感が出にくくなります。
二つ目は、移動量が多い日や軽い運動を含む日のベースレイヤーとしての使い方です。
この場合は、体温調整や汗処理を主目的にし、上に重ねる服で全体の印象を整えることが重要です。
普段使いで浮きにくい条件
普段着としてコンプレッションウェアを違和感なく取り入れるためには、いくつかの条件を意識すると判断がしやすくなります。
まず色味は、黒、チャコール、ネイビーといった暗色系が無難です。
これらは多くのトップスやアウターと色合わせがしやすく、インナーが多少見えても目立ちにくい傾向があります。
次に首元の形状です。
クルーネックは最も汎用性が高く、シャツやTシャツの下に着てもラインが干渉しにくい一方、襟ぐりが広いタイプは前かがみになった際に見えやすいため注意が必要です。
袖丈についても見落とせません。
半袖コンプレッションの場合、上に着るTシャツの袖より極端に長いと二重構造が目立ちやすくなります。
長袖の場合も、上着の袖口からはみ出ない長さかどうかを事前に確認しておくと、着用後の違和感を減らせます。
また、普段使いでは締め付けの強さを必要以上に求めない方が快適です。
身体にフィットする設計と、強い圧迫感は別物であり、長時間着用する日常シーンでは、軽めのコンプレッションでも十分に機能性を感じられる場合が多いです。
これらの条件を満たすことで、生活の中に自然に組み込みやすくなります。
ダサいと感じさせない工夫

コンプレッションウェアがダサいと感じられてしまう背景には、いくつか共通した要因があります。
その代表例が、スポーツ用としての意匠が前面に出過ぎていることと、全体のシルエットが極端に偏っていることです。
コンプレッションは身体に密着する構造上、体のラインが強調されやすく、コーディネート全体でのバランスを考えないと、意図しない見え方になりやすい傾向があります。
最も取り入れやすい対策は、インナーとして見せない使い方です。
襟元、袖口、裾からコンプレッションが露出しないよう、サイズ選びと重ね着の順序を調整することで、外見は通常の服装と変わらず、内側だけに機能性を仕込むことができます。
これにより、周囲からは一般的なカジュアルウェアとして認識されやすくなります。
一方で、あえて見せる着方を選ぶ場合は、スポーツ感を一か所に留める意識が不可欠です。
上半身がタイトであれば、ボトムスにワイドパンツやテーパードパンツを合わせ、視覚的な余白を作ることで、全体のバランスが取りやすくなります。
ありがちなNG例と整え方
ロゴが大きく配置されたコンプレッションをトップスとして単体で着用すると、競技ウェアの印象が強くなりがちです。
そのような場合は、無地のシャツや薄手のパーカーを上から重ねることで、ロゴの主張を抑え、街着としての印象に寄せることができます。
また、全身をタイトなアイテムで固めてしまうと、体のラインが過度に強調され、狙いが分かりにくいスタイルになりやすいです。
上をタイトにするなら下はゆとりを持たせ、下を細身にするなら上はリラックス感のあるアイテムを選ぶなど、どこかに余白を残すと自然に見えます。
素材感も印象を左右する重要な要素です。
光沢の強い生地はスポーツ感を強調しやすいため、日常の場ではマットな質感のものを選ぶと、全体の雰囲気が落ち着きます。
こうした調整を積み重ねることで、機能性を損なうことなく、日常感のある着こなしに近づけることができます。
サイズの選び方で印象が変わる

コンプレッションウェアは、サイズの選び方によって着心地だけでなく、見た目の清潔感や完成度にも大きな差が出ます。
小さすぎるサイズを選ぶと、生地が過度に引き伸ばされて光沢が強く出たり、縫い目周辺にシワが集中したりしやすくなります。
その結果、必要以上に圧迫感のある印象を与えてしまうことがあります。
一方で、大きすぎるサイズでは本来のフィット感が失われ、インナーとして着た際に余った生地がヨレて外に響く原因になります。
基本的な判断基準は、メーカーが提示しているサイズ表です。
多くの場合、胸囲、胴囲、身長といった数値が示されているため、自身の体型と照らし合わせて確認することが出発点になります。
ただし、数値が境目に近い場合は、使用目的で選び分けると合理的です。
短時間の運動が中心であればジャストサイズ寄り、普段使いで長時間着用するなら、やや余裕のあるサイズを選ぶことで、締め付けによるストレスを軽減しやすくなります。
試着が難しい場合は、購入者レビューを参考にし、圧の強弱や丈感の傾向を把握しておくと、手持ちのトップスとの相性を想像しやすくなります。
迷ったときの判断軸
サイズ選びで迷いやすいポイントは、どの程度の締め付けが適正かという点です。
日常用途では、深呼吸がしづらい、腕を上げた際に強く突っ張る、肌に段差がはっきり出るといった状態は避けたいところです。
これらは長時間着用した際に疲労感や違和感につながりやすくなります。
反対に、腕や胴に余りが出て動くたびにズレる場合も、インナーとしての安定感が損なわれます。
また、普段着では首元や袖口が特に目に入りやすいため、襟の高さや袖の長さもサイズ選びの重要な要素です。
サイズ表だけで判断しきれない場合は、見えやすい部分がどのように収まるかを優先して考えることで、着こなし全体の完成度を高めやすくなります。
筋肥大妨げる?の正しい理解

コンプレッションウェアの着用について、筋肥大妨げる?と疑問を持つ人は少なくありません。
この不安の背景には、身体を締め付けることで血流が阻害され、筋肉の成長に悪影響が出るのではないか、というイメージがあります。
ただし、筋肥大のメカニズムは非常に複合的であり、ウェアの着用だけで結果が左右されるものではありません。
一般的に筋肥大は、適切な負荷によるトレーニング刺激、十分な栄養摂取、回復のための休養、そして継続性といった複数の要素が重なって進行すると考えられています。
コンプレッションウェアに関して整理すべきなのは、筋肥大そのものへの直接的影響ではなく、トレーニングの質や継続性にどう関わるかという視点です。
たとえば、サイズが小さすぎて動作が制限される場合、フォームが崩れやすくなり、狙った筋群に適切な刺激を与えにくくなります。
可動域が狭くなれば、トレーニング効果が低下する可能性も考えられます。
また、発汗量が多い状況で不快感が強いと、集中力が削がれ、結果的にトレーニングの質が下がることもあります。
ここで押さえておきたいのは、問題になりやすいのは締め付けの強さそのものではなく、動作や快適性を妨げる状態かどうかという点です。
適切なサイズで、可動域を妨げない設計のコンプレッションであれば、トレーニングを妨害する要因にはなりにくいと考えられます。
不安を減らす実践的な選び方
不安を感じる場合は、用途ごとに使い分けるという考え方が現実的です。
日常用とトレーニング用で締め付け感の好みを分けることで、それぞれの場面に適した快適性を確保しやすくなります。
また、コンプレッションを着る目的を明確にし、保温や汗処理を重視するのか、動きやすさを優先するのかによって、圧の強さや素材を選び分けることも有効です。
トレーニング中に違和感がある場合は、我慢して着続けるのではなく、サイズ、素材、縫製の当たり方を見直すことが現実的な対応になります。
縫い目が特定の部位に集中していると、動作中に擦れや圧迫感が生じやすいため、フラットシーマ構造など肌当たりに配慮された仕様かどうかも確認しておくと安心です。
これらを踏まえると、筋肥大への影響を過度に恐れるよりも、フォームと快適性を維持できる着用環境を整えることが、本質的なポイントになります。
コンプレッションウェアを着る意味は?

コンプレッションウェアを着る意味は一つではなく、着用する人の目的によって大きく異なります。
スポーツ寄りの文脈では、汗処理の効率化、肌と衣服の摩擦軽減、身体の動きに追従するフィット感の確保などが主な理由として挙げられます。
これらは、運動中の不快感を減らし、集中しやすい環境を整えるための要素です。
一方、日常寄りの目的では、インナーとしての収まりの良さや、重ね着時のズレにくさ、気温差への対応のしやすさといった点が重視されます。
特に、重ね着が前提となる季節では、肌側のレイヤーが安定することで、上に着る服全体のシルエットが整いやすくなります。
Tシャツやシャツが汗で肌に張り付く不快感が軽減され、動いたときに服が引っ張られて乱れる感覚も抑えやすくなります。
さらに、速乾性の高い素材を選べば、洗濯後の乾きが早く、日常的に着回しやすいという実用面での利点もあります。
目的を決めると迷いが減る
コンプレッションウェアの意味を明確にするためには、最初に優先したい目的を決めることが有効です。
見た目を重視する場合は、無地でマットな質感、ロゴが控えめなものを選ぶことで、普段着に溶け込みやすくなります。
快適性を重視するなら、縫い目の当たりや生地の厚み、通気性といった要素が判断材料になります。
運動のしやすさを重視する場合は、動作を妨げないカッティングや伸縮性の方向性を確認すると、目的に合った選択がしやすくなります。
このように整理すると、コンプレッションウェアは着ること自体が目的なのではなく、日常や運動における不便さを減らすための手段として位置づけるのが自然です。
目的が明確になれば、選び方や着こなしも過度に迷うことなく、合理的に判断できるようになります。
コンプレッションウェアの着こなしをシーン別に見る

コンプレッションウェアを日常の着こなしに取り入れる際は、理論だけでなく「どんな場面で、どう合わせるか」を具体的にイメージすることが欠かせません。
Tシャツと合わせる基本形から、インナーとしての重ね着、失敗しやすいレイヤードの考え方まで、シーンごとに整理すると判断は一気に楽になります。
また、上に着るべきアイテムや、長袖と半袖の使い分けを理解すれば、季節や環境に左右されにくい着こなしが可能になります。
この章では、日常・移動・軽い運動といった場面を想定しながら、実践しやすい組み合わせを具体的に解説します。
最後には、身近なワークマンを活用した着こなしの考え方も紹介し、再現性の高い選択肢へとつなげていきます。
Tシャツと合わせる基本コーデ

Tシャツとコンプレッションウェアの組み合わせは、最も取り入れやすい一方で、ちょっとした条件の違いが見た目に反映されやすい組み合わせでもあります。
街着として自然に成立させるなら、コンプレッションウェアは基本的にインナーとして運用し、外から見える要素を最小限にするのが安全です。
見せる着方も可能ですが、スポーツ感が出やすい素材特性や身体のラインが強調される点を踏まえると、まずはTシャツの中に着る使い方から始めた方が再現性が高まります。
インナー運用で押さえるべきポイントは、透けと段差と輪郭の3つです。
Tシャツは色だけでなく、生地の厚み(オンス感)や編みの密度によって透け方が変わります。
特に白Tは、濃色インナーを入れると色が浮きやすく、胸や肩のラインが強調されがちです。
そのため、グレーやベージュ寄りなど肌になじむ色を選ぶと扱いやすくなります。
黒Tの場合は黒のインナーで統一すると、襟元や袖口から少し見えても違和感が出にくく、コーデ全体のまとまりが取りやすいです。
また、襟元の見え方は「首の詰まり」と「インナーのネック形状」で決まります。
クルーネックのTシャツならインナーもクルーネックを合わせやすい一方、襟ぐりが広いTシャツは、前かがみや腕の上げ下げでインナーが見えやすくなります。
普段使いを前提にするなら、インナーの首元は低すぎず高すぎない設計が扱いやすく、縫い目の主張が少ないタイプほど街着に馴染みます。
見せる場合の整え方
コンプレッションウェアをあえて見せる場合は、素材とシルエットの整え方が結果を左右します。
コンプレッションは伸縮性の高い化繊生地が多く、光沢が出やすい傾向があります。
この光沢はスポーツ感を強める要因になりやすいため、街着で見せるならマット寄りの素材、ロゴが控えめ、色は黒やチャコールなどの落ち着いたトーンが扱いやすいです。
シルエット面では、上半身がタイトになる分、ボトムスはストレートやワイドで余白を作るとバランスが取りやすくなります。
アウターはシャツやライトジャケットなど直線的なシルエットのものが相性が良く、全体の輪郭が締まります。
反対に、短丈でスポーツテイストの強いアウターを合わせると競技感が強まり、日常の着こなしとしては狙いが伝わりにくい場合があります。
街着として成立させたいなら、スポーツ要素は一点に留め、他のアイテムをベーシックに寄せるのが現実的です。
Tシャツ合わせは難しく見えますが、透け対策と首元の納まり、そして上タイト下ゆるの基本バランスを守れば、違和感は大きく減らせます。
まずは外から見える要素を減らし、少しずつ見せ方を調整していくのが近道です。
インナーと重ね着のポイント

インナーと重ね着を快適に成立させるには、レイヤリングの役割分担を理解すると判断が一気に楽になります。
一般的に、肌側は汗や摩擦の不快感を減らす層、中間は保温や見た目を作る層、外側は風や雨、温度変化に対応する層として整理できます。
コンプレッションウェアは、肌に密着して機能する設計のため、基本的に肌側に置くのが合理的です。
ここで重要になるのが、フィット感と圧の考え方です。
コンプレッションは「身体に沿う」ことが前提ですが、圧が強すぎると動作の妨げや疲労感につながることがあります。
医療・スポーツ領域の整理では、圧(mmHg)によって強度を分類している解説があり、強すぎる圧は用途や体調によって注意が必要だとされています(出典:Y Xiong ほか『Compression Garments for Medical Therapy and Sports』)。
普段使いの重ね着では、スポーツ競技のような強い締め付けを求めるより、長時間着ても苦しくない範囲でフィットするものを選ぶ方が、快適性と継続性の両方を確保しやすくなります。
上に着る服を選ぶ際は、肌側がタイトになる分、中間層はやや余裕のあるサイズ感にすると、腕周りや背中のつっぱりが出にくくなります。
重ねたときの動きやすさは、単体で着たときより差が出るため、室内で腕を上げ下げする、前後に振る、肩甲骨を動かすといった簡単な動作で確認するだけでも失敗を減らせます。
特に通勤など日常動作が多い人ほど、可動域のストレスが積み重なりやすいため、購入段階で「動いても突っ張らないか」をチェックする視点が有効です。
レイヤリングで起きやすいトラブル
レイヤリングのトラブルで多いのは、袖が二重三重になってもたつくことです。
長袖コンプレッションの上にスウェットやニットを重ねると、袖口が詰まりやすくなります。
この場合は、上に着る服を袖幅のあるものにするか、コンプレッション側を薄手にして段差を減らすと解決しやすいです。
素材の厚みが近いもの同士を重ねると滑りが悪くなりやすいため、肌側は薄手で滑りの良い素材、中間層は少し空気を含む素材といった組み合わせにするとストレスが減ります。
首元が見える問題もよくあります。
Tシャツの襟が広い場合は、インナーの襟が見えやすく、見た目の違和感につながりがちです。
その場合は、Tシャツ側を詰まった襟にするか、インナーの襟が低いタイプを選ぶと自然に見えます。
さらに、縫い目が肌に当たって気になる人は、縫製仕様にも注意が必要です。
肌当たりを抑える設計(縫い目の段差が少ない仕様)を選ぶと、長時間の重ね着でも違和感が出にくくなります。
インナーと重ね着は、見た目と快適性が同時に上がりやすい領域です。
肌側の納まりが整うだけで上の服がきれいに落ちやすくなるため、最初に見直す価値があります。
重ね着コーデで失敗しない方法

重ね着コーデは、コンプレッションウェアのスポーツ感を中和し、普段着として成立させるうえで強い味方になります。
ただし、レイヤーを増やすほど判断軸が増え、目的が曖昧だとごわつきや散らかりにつながります。
重ね着コーデで失敗しないためには、重ねる理由を一つに絞るのが効果的です。
温度調整が目的なのか、シルエット作りが目的なのか、透け対策が目的なのかで、選ぶアイテムもサイズ感も変わるからです。
重ね着の基本は、内側ほど薄く、外側ほど厚くです。
肌側のコンプレッションは薄手を選び、ミドルレイヤーはTシャツやシャツ、薄手スウェットなどで整え、最後にアウターで輪郭を作るとまとまります。
加えて、色数を抑えるとスポーツインナーが混ざっても散らかりにくくなります。
日常の着こなしでは、全体を2から3色程度に収めると、素材が異なっても視覚情報が整理されやすく、結果として「機能系インナーを着ている感」が薄まります。
重ね着でよく起きる失敗は、層が増えたのに見た目の目的が伝わらないケースです。
たとえば、防寒目的ならミドルレイヤーに保温性のある素材を入れる、シルエット目的ならオーバーシャツやライトジャケットで直線の輪郭を作る、といったように、狙いを一つ決めてから組み上げると迷いが減ります。
重ね方の相性が分かる早見表
どのアイテムを上に置くと自然か、判断しやすいように整理します。
| コンプレッションの上 | 見た目の方向性 | 失敗しにくい理由 |
|---|---|---|
| 無地Tシャツ | ベーシック | 見えやすい襟元が整う |
| オーバーシャツ | きれいめ寄り | 体のラインを拾いにくい |
| 薄手パーカー | カジュアル | ロゴや光沢を隠しやすい |
| スウェット | ラフ | 段差が出にくく暖かい |
| ライトジャケット | 都会的 | 直線シルエットで締まる |
重ね着は、組み合わせを増やすほど難しくなります。
まずは「コンプレッション+無地Tシャツ+羽織り」の3層を基準にし、慣れてきたら中間層をシャツに変える、羽織りをライトジャケットにする、といったように一箇所ずつ変えると、失敗の原因を特定しやすくなります。
狙いを一つに絞り、層ごとの役割を明確にすることが、重ね着コーデを安定させる鍵になります。
コンプレッションウェアの上には何を着るべき?

コンプレッションウェアの上には何を着るべき?という疑問は、着用シーンを具体化すると整理しやすくなります。
大前提として、コンプレッションウェアを見せたいのか、隠したいのかで選択肢は大きく変わります。
普段の外出や街中での着用を想定するなら、隠す前提で考えた方が失敗が少なく、コーディネートの自由度も高くなります。
一方で、スポーツの行き帰りや軽いトレーニング前後などでは、見せても成立する組み合わせに寄せることで、着替えの手間を減らすことも可能です。
日常で無難な選択肢として挙げられるのは、無地のTシャツ、オーバーサイズ気味のシャツ、薄手のパーカーです。
これらは共通して、身体のラインを適度にぼかす役割を持ち、コンプレッション特有のピタッとした印象を中和しやすい特徴があります。
特にオーバーシャツは、直線的なシルエットを作りやすく、スポーツ感を抑えながらきれいめ寄りの印象に寄せられるため、通勤や外出にも取り入れやすいアイテムです。
反対に、タイトなトップスを重ねると、インナーとアウターの両方で身体の線が強調され、狙いが分かりにくい印象になりがちです。
素材の伸び方向が似ているアイテム同士を重ねると、動作時に引っ張り合いが起きやすく、着心地の面でもストレスが出やすくなります。
そのため、上に着る服は、適度にハリや余裕のある素材を選ぶ方が、見た目と快適性の両立がしやすくなります。
季節別の選び方
季節によって、上に着るべきアイテムの役割も変わります。
春や秋は気温差が大きいため、シャツや薄手のジャケットが重宝します。
これらは脱ぎ着しやすく、体温調整がしやすいだけでなく、コンプレッションのスポーツ感を外側でうまく包み込む役割も果たします。
冬場は、防寒を優先してスウェットやニットを重ねるケースが増えますが、このときは袖の重なりと生地の厚みがポイントになります。
コンプレッションが長袖の場合、上に着るアイテムの袖幅に余裕がないと、腕周りに違和感が出やすくなります。
袖に少しゆとりのあるデザインを選ぶことで、動きやすさと見た目の安定感を両立しやすくなります。
夏場はTシャツ一枚にしたくなりますが、インナーの透けや襟元の見え方が気になる場合も多いです。
その場合は、Tシャツ側の生地厚や首の詰まり具合を優先し、インナーが目立たない条件を整えると、全体がすっきり見えます。
以上を踏まえると、上に着るべきものは「日常感を作る役割」と「快適性を妨げない役割」を同時に満たすアイテムが中心になります。
迷った場合は、無地Tシャツかオーバーシャツから試すと、着こなしが安定しやすくなります。
コンプレッションウェアは長袖と半袖のどちらがいいですか?

コンプレッションウェアは長袖と半袖のどちらがいいですか?という問いには、季節だけでなく、着用シーンと重ね着の前提条件を含めて考える必要があります。
長袖は肌の露出が減るため、ベースレイヤーとして扱いやすく、日焼けや冷えが気になる場面でも選びやすい特徴があります。
半袖は袖の重なりが少なく、暑い時期や空調の効いた室内での快適性を優先しやすい点が強みです。
判断をシンプルにするためには、気温と体感、上に着る服との干渉、肌の露出を抑えたいかどうかという三つの視点で整理すると実用的です。
たとえば、長袖は重ね着の際に袖が二重になりやすい反面、露出が減ることで全体の見た目が落ち着きやすくなります。
半袖はもたつきが少なく、Tシャツとの相性が良い一方、季節によっては肌寒さを感じやすい場合もあります。
| 比較項目 | 長袖 | 半袖 |
|---|---|---|
| 重ね着のしやすさ | 袖が二重になりやすい | もたつきが少ない |
| 体温調整 | 冷えを抑えやすい | 暑さを逃がしやすい |
| 見た目のまとまり | 露出が減りやすい | Tシャツと相性が良い |
| 選びやすい季節 | 秋冬・春先 | 夏・暖房の効いた室内 |
迷う人のための決め方
普段使いを中心に考えるなら、まず半袖から選ぶと扱いやすいケースが多いです。
Tシャツの中に着やすく、袖の段差が出にくいため、見た目が崩れにくいからです。
一方、秋冬の重ね着が多い人や、屋外で過ごす時間が長い人は、長袖の方が体温管理をしやすく、ベースレイヤーとして安定します。
特にシャツやスウェットの下に入れると、肌側が整い、暖かさを作りやすくなります。
このように、どちらか一方が絶対的に正解というわけではありません。
よく着るトップスの種類と季節を基準に選び、必要に応じてもう一方を追加する方が、無駄の少ない選び方になります。
まずは日常で出番が多い条件に合う方を選び、使いながら不足を感じたら補う、という考え方が現実的です。
【まとめ】コンプレッションウェアの着こなしについて
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。

