家族や友人がフルマラソンという過酷な挑戦に挑むとき、一番近くにいるあなただからこそできるサポートがあります。
「何を差し入れすれば喜んでもらえるだろうか」「逆に迷惑になったらどうしよう」と、品選びに悩むのは、相手を大切に思うからこその悩みです。
実は、ランナーが本当に求めているものは、走る速度(レベル)や、レース当日の気温、通過する距離地点によって、まるで別人のように変化します。
例えば、スタート直後には欲しくなかったコーラが、35km地点では「命の水」のように感じられることもあります。
逆に、良かれと思って用意したおにぎりが、記録を狙うランナーにとっては「消化不良の元」として敬遠されることもあります。
本記事では、マラソン応援の成功率を格段に高めるため、相手のレベルや状況に応じたベストな差し入れと、失敗しないマナーを網羅的に解説します。
さらに、応援するあなた自身が疲れないための準備や、ランナーの心を奮い立たせる「言葉の差し入れ」まで深掘りしました。
これを読めば、自信を持って最高のサポートができるようになります。
■本記事のポイント
- ランナーのレベル(ガチ勢・ファンランナー)に合わせた、失敗しない差し入れの選び方
- レース前・中・後のタイミングごとに、ランナーの体が本当に求めている栄養とアイテム
- 真冬の寒さや雨天時など、過酷な環境下で「神」と感謝される応援テクニック
- 絶対に避けるべきNGマナーと、混雑した沿道で確実に手渡すための具体的なコツ
【レベル別診断】マラソンで差し入れの最適な選び方!あなたの応援する相手はどのタイプ?

一般的な「おすすめランキング」を鵜呑みにしてはいけません。
マラソンの差し入れ選びで最も重要なのは、相手との「認識のズレ」をなくすことです。
まずは、応援する相手が今回のレースに対してどのようなスタンスで臨んでいるか、「本気度」を確認する必要があります。
記録更新を狙うシリアスなランナーと、お祭り気分を楽しむファンランナーでは、求めているサポートが真逆になる場合さえあります。
相手の目的に合わない差し入れは、感謝されるどころか、パフォーマンスを妨げる要因になりかねません。
ここでは、ランナーのタイプを以下の3つに分類し、それぞれの「最適解」を診断します。
記録更新を狙う「ガチ勢」
完走を目指す「ファンランナー」
超長距離に挑む「ウルトラマラソン」勢
各タイプの特徴と、心に刺さる応援方法を詳しく見ていきましょう。
記録更新を狙う「ガチ勢」には手ぶら応援か専用ジェルが鉄則

「サブ3(3時間切り)」や「サブ4(4時間切り)」といった具体的なタイム目標を掲げるランナーは、1分1秒を削るために極限の集中状態で走っています。
彼らにとって、マラソンは楽しむものではなく、自分自身との「戦い」です。
ガチ勢は、身につけるウェアやシューズの重さを数グラム単位で調整しています。
そのため、かさばる差し入れは「荷物」とみなされ、敬遠される傾向にあります。
また、走っている最中は血液が筋肉に集中し、内臓への血流が極端に減っています。
消化機能が低下しているため、固形物は基本的に口にしません。
消化にエネルギーを使うと、走るためのエネルギーが不足したり、腹痛を起こしたりするリスクがあるからです。
【ガチ勢への正解アクション】
喜ばれるのは、事前に本人から指定された「愛用のエナジージェル」の手渡しです。
特にレース後半(30km以降)は脳が疲労し、集中力が切れかけます。
ここで「カフェイン入り」のジェルを渡せれば、覚醒作用でラストスパートの助けになります。
もし物品の指定がない場合は、無理に渡そうとせず「手ぶら」で沿道に立ちましょう。
通過する瞬間の大きな「声援」や、「今サブ3ペースだよ!」「いけるぞ!」とラップタイムを読み上げて伝える行為こそが、彼らにとって最高の差し入れになります。
完走を目指す「ファンランナー」には元気が出るお菓子やフルーツ
初めてフルマラソンに挑戦する人や、制限時間内での完走を目標とするランナーにとって、42.195kmは未知の領域への冒険です。
ファンランナーの最大の敵は、体内のエネルギーが枯渇して動けなくなる「ハンガーノック」と、果てしない距離に心が折れそうになる「メンタル疲労」です。
この層には、栄養補給と気分転換を兼ねた差し入れが絶大な効果を発揮します。
エイドステーション(給水所)の食べ物だけでは飽きてしまうため、あなたの差し入れがオアシスになります。
【ファンランナーへの正解アクション】
具体的には、一口サイズのチョコレートや、果汁たっぷりのグミ、個包装されたラムネなどがおすすめです。
噛むことで脳に刺激を与え、甘味が幸福感をもたらします。
「あそこで家族が待っているから、そこまでは走ろう」という動機づけにもなります。
次の5kmを頑張るための活力になるような、見た目にも楽しいお菓子を用意しましょう。
また、沿道の私設エイドで提供されるコーラやフルーツを楽しむ余裕もあるため、「何が食べたい?」と事前にリクエストを聞いておくのも良いでしょう。
超長距離に挑む「ウルトラマラソン」勢には塩気と温かい汁物

100kmマラソンや24時間マラソンなどの「ウルトラマラソン」は、競技時間が10時間を超える過酷な耐久レースです。
フルマラソンとは全く異なる生理現象が体に起こります。
長時間にわたり、甘いエナジージェルやスポーツドリンクを摂取し続けるため、レース後半には「甘いものはもう見たくない・受け付けない」という「ジェルフティーグ(甘味疲労)」の状態に陥ります。
このタイミングで甘いお菓子を差し出すと、条件反射で吐き気を催す場合さえあります。
【ウルトラ勢への正解アクション】
喜ばれるのは、圧倒的に「塩気」です。
塩昆布、種ぬき梅干し、浅漬け(きゅうりやナス)などが、汗で失われた大量の塩分を補い、口の中をさっぱりさせてくれます。
また、長時間走り続けて内臓が冷え、機能が弱っていることが多いため、体に優しく染み渡る「温かい味噌汁」や「コンソメスープ」は、涙が出るほど喜ばれる神アイテムとなります。
素麺やうどんなど、喉越しの良い炭水化物も、後半の貴重なエネルギー源として重宝されます。
【タイミング別】マラソンの差し入れ定番!マラソン大会で絶対に喜ばれるモノ

差し入れ選びにおいて、「何を渡すか」と同じくらい重要なのが「いつ渡すか」というタイミングです。
レースの進行状況によって、ランナーの身体状態や枯渇している栄養素は刻一刻と変化します。
スタート前にはエネルギーの充填を、走行中には即効性のある補給を、そしてゴール後には疲労回復を求めています。
タイミング別の推奨アイテムと、その理由を以下の順に解説します。
レース前(スタート前)
レース中(走行中)
レース後(ゴール後)
それぞれの場面に最適なサポートを理解しましょう。
レース前(スタート前)はエネルギーになる炭水化物が正解

これから長い距離を走り抜くためには、ガソリンとなる「グリコーゲン(糖質)」を体内に満タンにしておく必要があります。
これを「カーボローディング」と呼びます。
スタート前の差し入れは、消化が良く、素早くエネルギーに変わる「炭水化物」が正解です。
逆に、脂質や食物繊維が多い食品は消化に時間がかかり、スタートまでに胃に残ってしまう可能性があるため避けましょう。
おすすめのアイテム詳細:
おにぎり: 具なしの塩むすびや、クエン酸を含む梅干し、鮭などが理想です。
マヨネーズ系(ツナマヨ等)は脂質が高いためNG。
海苔は消化しにくいため、巻かないか、直前に巻くパリパリのタイプを選びましょう。
カステラ・羊羹: 和菓子は脂質が極めて少なく、効率的に糖質を摂取できるランナー御用達の「スーパーフード」です。
バナナ: 消化吸収が非常に速く(約40分)、筋肉の収縮を助けるカリウムも豊富に含まれています。
足攣り予防にも効果的です。
大福・餅: 腹持ちが良く、レース後半までのスタミナ源となります。
ただし、よく噛んで食べるよう伝えましょう。
注意点:
スタートの1~2時間前には固形物の摂取を終えるのが一般的です。
会場に到着したらすぐに手渡せるよう、早めの合流を心がけてください。
スタートブロックに並んでからは、固形物ではなくゼリー飲料や水分のみにするのがセオリーです。
レース中(走行中)は即効性と食べやすさを最優先
走行中の差し入れ選びで最も重視すべきは、「走りながらでも摂取できるか」という点です。
呼吸が上がり、口の中が乾燥している状態でも、ストレスなく飲み込めるものを選びましょう。
水分を奪うパサパサしたパンやクッキー、噛み砕くのに時間がかかる硬いものは、気管に入るリスク(誤嚥)もあり危険です。
おすすめのアイテム詳細:
エナジージェル: 「アミノバイタル」や「Mag-on」などのパウチタイプは、数秒で飲み込めて即座にエネルギーになります。
蓋を開けた状態で渡すと親切です。
一口チョコ・羊羹: 糖分補給に最適です。
冬場でも溶けにくいコーティングされたチョコや、手袋をしていても開けやすいよう切り口が工夫されているスポーツ羊羹を選びましょう。
コーラ: 多くのランナーが後半(30km以降)に欲する「魔法のドリンク」です。
炭酸が気分をリフレッシュさせ、大量の糖分とカフェインが脳を覚醒させます。
炭酸が強すぎるとゲップが出るため、少し振って炭酸を抜いておくと飲みやすくなります。
スポーツドリンク: 脱水を防ぐ基本の水分補給です。
味が濃すぎると感じるランナーもいるため、水と選べるようにするとベストです。
ハチミツレモン: クエン酸と糖質の黄金コンビ。
薄切りのレモンをハチミツに漬け込んだ手作り(衛生面に注意)や、市販のパック製品は、酸味が疲れた体に染み渡ります。
レース後(ゴール後)はリカバリーとご褒美感を重視

42.195kmを走り切った直後の体は、筋肉繊維が傷つき、免疫力が低下したボロボロの状態です。
できるだけ早く修復するための栄養と、頑張りを称えるご褒美が必要です。
ゴール直後の30分以内は、栄養補給の「ゴールデンタイム」と呼ばれています。
このタイミングでタンパク質と糖質を摂取するかどうかが、翌日の疲労度や筋肉痛の重さを大きく左右します。
おすすめのアイテム詳細:
プロテイン・アミノ酸: 傷ついた筋肉の修復を早めます。
粉末は飲みにくいため、シェイカー不要のゼリー飲料タイプか、そのまま飲める紙パックタイプが手軽で便利です。
ビタミンC豊富なフルーツ: イチゴ、キウイ、オレンジなどのカットフルーツは、運動で発生した活性酸素を除去し、疲労回復を助けます。
水分も同時に摂れるため最適です。
おしぼり・汗拭きシート: マラソン会場では更衣室が混雑し、すぐにシャワーを浴びられない場合が多々あります。
大判のボディシートで全身を拭くだけでも、不快感が解消され、気分がさっぱりします。
リカバリーサンダル: 締め付けの強いランニングシューズから足を解放してあげると、血流が戻りリラックスできます。
「OOFOS(ウーフォス)」などのリカバリーサンダルを用意しておくと、その履き心地の良さに感動されるでしょう。
ご褒美スイーツ・お酒: 全てが終わった後の祝杯用です。
本人が好きなビールや、普段は我慢している高級スイーツを用意しておきましょう。
「これを食べるために走ったんだ」と思えるものがベストです。
【季節・天気別】マラソンの差し入れで真冬の大会や雨の日に「神」扱いされるテクニック

日本の主要なマラソン大会の多くは、10月から3月にかけての寒い時期に開催されます。
また、予期せぬ雨や、季節外れの高温に見舞われることもあります。
過酷な気象条件下では、ランナー自身での対策に限界があるため、応援者のサポートが生命線となります。
天候に合わせた「神対応」ができれば、感謝されること間違いありません。
気象条件別の具体的なテクニックを、以下の3つのケースで解説します。
真冬の寒さ対策
雨天時の対策
予想外の暑さ対策
真冬の寒さ対策にはホットドリンクと使い捨てカイロ

真冬の大会では、スタート前の整列時間が最も過酷です。
号砲が鳴るまで30分以上、薄着のウェアで寒空の下待機する必要があるため、体温が奪われ、筋肉が凝り固まってしまいます。
スタート前の差し入れとして、貼るタイプの使い捨てカイロを渡しましょう。
お腹や腰(仙骨付近)を温めることで、全身の血流を保ち、パフォーマンスの低下を防げます。
スタート直前に捨てられるよう、ゴミ回収の準備も忘れないでください。
また、150ml程度の小さめのホットドリンク(ホットレモンやお茶)も、体を芯から温めるのに有効です。
飲みすぎるとトイレが近くなるため、「一口サイズ」が鉄則です。
ゴール後も要注意です。
走るのを止めた瞬間から、汗冷えによる急激な体温低下が始まります。
すぐに羽織れる「ベンチコート」や「大判のブランケット」を用意して待機しましょう。
ランナーがガタガタと震える前に着せてあげることが、風邪予防の最大の鍵となります。
さらに、着替える際に足元が冷えないよう、ダンボールやレジャーシートを敷いてあげるのも上級者の気遣いです。
雨天時は濡れた体をケアする大きめタオルとビニールポンチョ

雨のレースは、体温だけでなく体力と気力も激しく消耗します。
シューズが重くなり、皮膚がふやけて豆ができやすくなるなど、トラブルの宝庫です。
低体温症のリスクも高まるため、保温対策が最優先事項です。
ゴール地点には、全身をすっぽり覆える「吸水性の高いバスタオル」を複数枚用意して駆けつけましょう。
濡れたウェアを着続けていると体温が奪われ続けるため、着替え用の乾いた衣服と、濡れたものを入れる「大きめのビニール袋(45L推奨)」も必須アイテムです。
また、沿道で応援している間に、100均のレインコートやポンチョの予備をポケットに入れておきましょう。
走行中に雨が強まり、寒さに震えているランナーを見かけた場合、その場で渡して着てもらうことができます。
この緊急対応が、リタイアの危機を救うこともあります。
透明なポンチョなら、ゼッケンが見えるのでレース中も着用可能です。
予想外の「暑さ」や強い日差しには冷却スプレーと氷アイテム

冬の大会であっても、快晴無風で気温が20度近くまで上がると、ランナーは熱中症のリスクにさらされます。
特に春先の大会や、那覇マラソンなどの南国開催では暑さが大敵です。
筋肉のほてりを鎮める「冷却スプレー(エアーサロンパス等)」は、足が重くなったレース後半に喜ばれます。
沿道からふくらはぎや太ももにかけてあげるだけで、清涼感で気分がリフレッシュします。
ただし、かけすぎると筋肉が硬くなる場合もあるため、「かける?」と確認してからにしましょう。
さらに強力なのが「氷」です。
首筋、脇の下、脚の付け根を冷やせるよう、ジップロックに入れた氷や保冷剤を用意しましょう。
ガリガリ食べられる「氷そのもの(ロックアイス)」や、凍らせたゼリー飲料(半解凍の状態)を手渡せば、体内から深部体温を下げることができ、熱中症対策として極めて有効です。
(出典:厚生労働省「熱中症予防情報サイト」。
熱中症の疑いがある場合は速やかに救護所へ連絡し、医療機関の受診を促してください。
)
マラソンの差し入れでランナーに嫌がられる?避けるべき迷惑なNGマナー

応援したい一心で選んだ差し入れが、かえってランナーを苦しめたり、周囲に迷惑をかけたりするケースがあります。
マラソンは極限状態のスポーツであるため、普段なら嬉しいものでも、レース中は負担になることがあります。
良かれと思ってした行動が裏目に出ないよう、避けるべきNGマナーを事前に把握しておきましょう。
主なNG項目は以下の3点です。
消化に悪い食品
持って走るのが大変なもの
衛生面で不安なもの
消化に悪い脂質や食物繊維が多い食品
唐揚げやフライドポテトなどの「揚げ物」、クリームたっぷりの洋菓子などの「高脂質食品」は避けましょう。
脂質は消化に4時間以上かかると言われており、胃もたれや吐き気の原因になります。
また、食物繊維が豊富なごぼう、さつまいも、スナック菓子なども要注意です。
食物繊維は腸内でガスが発生しやすく、走行中の腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。
ランナーのトイレタイムは大幅なタイムロスになるだけでなく、精神的なダメージも大きいため、お腹の調子を狂わせる食品は厳禁です。
辛すぎるものや刺激物も、胃腸への負担が大きいため避けましょう。
持って走るのが大変な重いものやかさばるもの

500mlのペットボトルをそのまま渡すのは避けましょう。
走りながら500mlを一気に飲み干すことは不可能です。
残ったボトルを持って走るのは重荷ですし、沿道に投げ捨てるわけにもいきません。
紙コップに移し替えるか、100ml~200mlの飲みきりサイズ(パウチやミニボトル)を用意する配慮が必要です。
同様に、大きな花束やぬいぐるみも、走行中は邪魔になります。
ゴール後の記念撮影用としてとっておき、レース中は身軽に走れるようサポートしましょう。
「持って帰るのが大変なもの」は、疲労困憊のランナーにとっては罰ゲームになりかねません。
衛生面で不安な手作り食品とゴミ問題
手作りのおにぎり、惣菜、カットフルーツは、気持ちは伝わりますが、衛生管理が難しいため注意が必要です。
数万人が参加する大会では、ノロウイルスなどの感染症リスクに敏感になっているランナーも多くいます。
基本的には、賞味期限や原材料が明記され、密閉されている「市販の個包装」を選ぶのが安心です。
また、個包装の開封ゴミをランナーに持たせない気遣いも大切です。
受け渡し場所で開封して中身だけ渡すか、ランナーが走りながらゴミを入れられるよう、ポケットサイズの小さな袋をセットにして渡すと親切です。
沿道にゴミを捨てる行為はマナー違反であり、場合によってはランナーの失格に繋がる恐れもあるため、絶対にさせないようにしましょう。
マラソンの差し入れのコツ!沿道応援で「渡し方」と成功させるポイント

大規模なマラソン大会では、数万人のランナーが絶え間なく通過します。
その中から特定の家族や友人を見つけ出し、確実に差し入れを手渡すのは至難の業です。
「応援に行ったのに会えなかった」「気づいてもらえなかった」という悲劇は後を絶ちません。
確実にミッションを成功させるために、プロ直伝の応援テクニックを活用しましょう。
成功の鍵を握る3つのポイントと、サポーター自身の準備について解説します。
取りやすい持ち方と位置
応援アプリの活用
事前の場所共有
取りやすい持ち方と立つべき位置のルール
応援場所の選び方が重要です。
公式のエイドステーション(給水所)の直前や直後は、ランナーが給水のために密集し、進路変更を繰り返すため危険です。
また、両手が塞がっていることも多いため避けましょう。
給水所から少し離れた、視界の開けた直線コースが狙い目です。
差し出す際は、ただ棒立ちで待つのではなく、ランナーが来る方向を確認し、目が合ったら名前を呼びます。
ランナーが近づいてきたら、進行方向に向かって少し並走しながら渡すと、速度差が減りスムーズに受け取れます。
紙コップの場合は、飲み口を少し潰して尖らせると、中身がこぼれにくく飲みやすくなります。
【言葉の差し入れテクニック】
渡す瞬間の言葉も重要です。
「頑張れ」は既に頑張っている人にはプレッシャーになることもあります。
良い例:「いいペースだよ!」「腕振れてるよ!」「あと少しで下り坂だよ!」「かっこいいよ!」
NG例:「まだ半分だよ」「遅れてるよ」
ポジティブで具体的な情報を伝えることで、ランナーの脳を前向きにさせることができます。
絶対に見つけてもらうための「応援アプリ」活用術

現代のマラソン応援において、位置情報アプリは必須ツールです。
「応援navi(ナビ)」や「スポロク」などの大会公式対応アプリをスマホにインストールしましょう。
応援したいランナーのゼッケン番号や氏名を登録すると、コース上のどこを走っているかが地図上にリアルタイムで表示されます。
「あと5分でここを通過する」といった予測ができるため、トイレ休憩などで見逃すリスクを劇的に減らせます。
また、5kmごとの通過タイム(ラップタイム)も確認できるため、「ペースが落ちてきたから、次は元気が出るチョコを用意しよう」など、調子に合わせた準備が可能になります。
事前の作戦会議で場所と目印を具体的に共有する
レース前日までに、応援する場所をピンポイントで共有しておきましょう。
「25km地点の給水所を過ぎて、最初のコンビニの前」など、目印となる建物を指定します。
さらに重要なのが「左右どちら側に立つか」です。
ランナーは最短距離(インコース)を走ろうとするため、コース取りによっては反対側にいる応援者に気づけません。
「進行方向の左側で待つ」と決めておけば、ランナーも意識して左寄りを走ってくれます。
応援する側も、遠くからでも目立つ蛍光色のウェアを着たり、特徴的なバルーンや手作りの応援ボードを掲げたりして、ランナーから発見してもらいやすくする工夫を凝らしましょう。
「ウォーリーを探せ」のような目立つ帽子やコスチュームは、ランナーにとって最高の目印になります。
【応援する側の準備】長丁場を乗り切るためのサポーター完全装備
最後に、応援するあなた自身の準備について触れておきます。
マラソン応援は、移動も含めると5から6時間立ちっぱなしになることも珍しくありません。
サポーターが疲れてしまっては、最高の笑顔で応援できません。
動きやすい靴: 電車や徒歩での先回りで、応援者も意外と距離を歩きます(10km以上歩くことも)。
スニーカー必須です。
防寒・日焼け対策: じっと待っている時間は寒く、移動中は暑くなります。
脱ぎ着しやすい重ね着が基本です。
夏場は日傘や帽子を忘れずに。
モバイルバッテリー: 位置情報アプリや写真撮影で、スマホの充電は急速に減ります。
必ず予備バッテリーを持ちましょう。
補給食と飲み物: 応援に夢中になると、自分自身の食事を忘れがちです。
サポーター用の水分とおやつも確保しておきましょう。
マラソンの差し入れ選びで最も大切なのは、ランナーが置かれている状況への「想像力」です。
タイムを狙うガチ勢にはストレスのない配慮を、完走を目指すファンランナーには走る楽しみを。
そして、天候や距離に応じた的確なアイテム選びができれば、あなたのサポートは完璧です。
しかし、何よりも一番の差し入れは、わざわざ現地まで足を運び、寒空の下で待ち続け、声を枯らして名前を呼んでくれる、あなたの「応援」そのものです。
差し入れという形を通じて、「頑張れ」「見てるよ」の気持ちが伝われば、それがランナーにとって最強のエネルギー源となります。
ぜひ本記事を参考に、思い出に残る最高の応援を実現してください。
【まとめ】マラソンの差し入れについて
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。

