インソールの接着剤を探しているとき、多くの人が気になるのが、どの接着剤ならスニーカーや革靴、ブーツ、サンダルなど靴の種類ごとの剥がれをしっかり直せるのかという点です。
とくにスニーカーの中敷きの布剥がれや、長く履いたランニングシューズ、バッシュのインソール剥がれの修理は、自宅でできる範囲なのか、どこまでが専門店に任せるべきなのか迷いやすい部分です。
さらに、インソールを固定する方法は?と考えたとき、専用のインソールの接着剤だけでなく、ダイソーなどの100均で手に入るアイテムで代用できるのかも気になります。
安価な道具を使っても、後から剥がれが再発してしまったり、靴の素材を傷めたりしないかどうかは、できれば事前に知っておきたいところです。
このような疑問や不安を解消するために、本記事ではインソール 接着剤の種類と選び方、素材別・靴の種類別の適切な使い分け、インソールの剥がし方から再接着のコツまでを整理して解説します。
自宅でのインソール剥がれの修理に役立つ情報を網羅しつつ、失敗を減らす手順も紹介していきます。
■本記事のポイント
- インソールの接着剤の種類と選び方のポイント
- 靴の種類別に適した接着と剥がし方の基本
- 100均やダイソーのアイテムを使う際の注意点
- 自宅でできるインソール剥がれの修理手順と固定方法
インソールの接着剤の選び方

インソールの接着剤を選ぶ際には、単に「よく接着するもの」を選べば良いわけではありません。
靴の種類、素材、使用頻度、かかる負荷によって最適な接着剤は大きく異なります。
誤った選択をしてしまうと、せっかく補修してもすぐに剥がれたり、インソールが硬くなって履き心地が悪化するケースもあります。
そこで、このセクションではインソールの剥がし方から、100均アイテムの活用術、スニーカー・サンダル・革靴・ランニングシューズといった各靴種ごとの修理ポイントまで、選び方に直結する実践的な知識を詳しく解説します。
靴の種類に応じた適切な接着剤を理解することで、補修の仕上がりと耐久性が大きく変わります。
インソールの剥がし方解説

インソールを適切に剥がすためには、靴内部の構造や接着剤の特性を理解することが欠かせません。
特に市販の靴は、EVAフォーム、PUフォーム、ラバー、合成皮革など複数の素材を組み合わせて成形されている場合が多く、それぞれの素材に適した剥離手順を踏むことで、インソール剥がれの修理作業を安全かつ効率的に進められます。
インソール 接着剤の種類によっては、耐熱性・耐湿性・耐候性が異なるため、無理に剥がそうとすると内部構造にダメージを与える可能性があります。
一般的な靴の製造工程では、インソールは中底と呼ばれる基礎層に熱圧着または接着剤を用いて固定されています。
特にスポーツシューズでは、接着強度を高めるためにゴム系またはウレタン系の強力な接着剤が使用されるケースが多く、丁寧な作業が求められます。
作業の基本ステップとしては、次の流れが推奨されます。
1 インソール周辺の湿気を乾燥させる
2 端を軽く持ち上げ、内部の抵抗を指先で確認しながら剥離箇所を広げる
3 剥離後に残った接着剤を適切な処理方法で除去する
ここで特に注意したいのは、強力な接着剤が残っている場合、インソールのスポンジ層と表面布が分離しやすくなる点です。
スニーカーの中敷きの布剥がれが起こる背景には、接着面の方向に対して急激な力をかけてしまうことが関係しています。
端から慎重に持ち上げ、抵抗が強い箇所では力を加える方向を変えることで、素材の裂けや変形を最小限に抑えられます。
また、剥がした後に残る接着剤の処理も重要です。
ゴム系や樹脂系の接着剤は、摩擦によって「カス状」に除去できる場合がありますが、中底の表面を傷めないように力加減を調整する必要があります。
素材によってはアルコール系クリーナーが推奨される場合もあり、靴の素材説明に記載されている注意事項を確認したうえで、適切な溶剤を選ぶことが失敗防止につながります。
インソール剥がれの修理を成功させるためには、この剥離作業の段階で焦らず丁寧に進めることが鍵になります。
特に、後の再接着時にインソール 接着剤が均一に密着するかどうかは、この剥がし方の精度によって大きく左右されます。
ダイソーと100均活用法

ダイソーをはじめとする100均ショップには、靴の補修に役立つ多用途接着剤、ゴム・革対応の接着剤、耐水性接着剤など、手軽に試せるアイテムが多数揃っています。
インソール剥がれの修理を低コストで行いたい場合、これらの材料は有効な選択肢となります。
しかし、接着剤は種類によって粘度・硬化速度・耐久性能が大きく異なり、靴の素材や用途とマッチしていないと強度不足や履き心地の悪化を引き起こす可能性があります。
100均で取り扱われる接着剤は大きく「ゴム系」「ウレタン系」「多用途」「瞬間接着剤」に分類されます。
それぞれの特性を理解することで、適切な接着剤選びが可能になります。
| 接着剤の種類 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| ゴム系接着剤 | 弾性があり、衝撃吸収や曲げ伸ばしに強い | スニーカーやランニングシューズのインソール |
| ウレタン系接着剤 | 耐久性と弾力のバランスが良い | ブーツやバッシュなど負荷が高い靴 |
| 革・ゴム用接着剤 | 革やラバーに密着しやすい | 革靴のインソールや中底 |
| 瞬間接着剤 | 硬化が速いが、硬くなりすぎることが多い | 小さな剥がれの応急処置向け |
特にスニーカーやランニングシューズのように、屈曲や衝撃が加わる靴では、弾性を保つゴム系・ウレタン系接着剤が適しています。
一方、革靴の場合は素材が吸湿しやすいため、革・ゴム用タイプに分類される接着剤が密着性を確保しやすい傾向があります。
さらに、100均は接着剤だけでなく、補修作業に必要なサポートアイテムも豊富です。
例えば、表面処理に使う耐水サンドペーパー、油分除去に使えるアルコールシート、接着後の圧着に役立つ洗濯バサミや簡易クランプなどが挙げられます。
これらを組み合わせることで、インソールを固定する方法は?という疑問に対して低コストながら合理的な補修セットを作り上げることができます。
補修作業の質を高めるためには、適切な接着剤選びに加え、使用環境にも注意を向ける必要があります。
特に湿度が高い環境では接着剤が十分に硬化せず、剥がれが再発する恐れがあります。
作業は風通しの良い場所で行い、靴内部が湿っている場合は乾燥させる工程を挟むことで仕上がりが安定します。
スニーカーとサンダル修理

スニーカーやサンダルは、日常的に使用される頻度が高いため、インソールの剥がれが特に起こりやすい靴種です。
スニーカーではランニングや長距離歩行など繰り返される衝撃によって接着面が劣化することが多く、サンダルでは素足で履く機会が多いため皮脂や汚れが吸着しやすく、粘着性が低下することがあります。
スニーカーの修理を行う際には、まずインソール表面の布の状態を確認することが不可欠です。
スニーカーの中敷きの布剥がれは、表面布とスポンジ層の間の接着が弱った際に発生します。
この状態で無理に布を引っ張ると変形しやすく、再接着しても元の形に戻りづらくなります。
布を戻す場合は、布を引き伸ばしすぎず、空気やシワを少しずつ逃がしながら固定していきます。
サンダルの場合、接着面がコルク・合皮・ラバー・EVAなど多様な素材で構成されているため、素材ごとに適切な接着剤を選ぶ必要があります。
特にサンダルは足裏からの汗が直接触れるため、接着剤を厚く塗ると乾きにくく、ベタつきや不快感につながることがあるため注意が必要です。
修理作業では、以下の基本プロセスが推奨されます。
1 インソール全体の汚れ・油分を除去する
2 素材に適した接着剤を薄く均一に塗布する
3 固定時に歪みが出ないよう位置を調整する
4 完全硬化まで靴を履かない
接着剤の硬化時間は種類によって大きく異なり、メーカーの説明では数時間から一晩の静置が推奨されていることがあります。
特にスニーカーやサンダルは足裏の動きが直接反映されるため、不十分な硬化は剥がれの再発につながる可能性があります。
また、足裏の形状や歩行パターンによっては、インソール自体の劣化が進んでいる場合もあります。
剥がれに加えて凹みや変形がある場合は、接着修理ではなくインソール交換を選択することで、履き心地が大幅に改善するケースもあります。
革靴の剥がれ対処法

革靴におけるインソール剥がれのトラブルは、スニーカーなどに比べて深刻になりやすい傾向があります。
革靴はアッパー素材が天然皮革で構成されている場合が多く、湿度や温度変化に敏感であることから、インソールの接着剤が劣化すると靴内部の構造全体に影響が及ぶことがあります。
また、革靴の製法にはセメント製法・マッケイ製法・グッドイヤーウェルト製法など複数の方式が存在し、インソールの固定方法や中底の素材も製法によって大きく異なるため、剥がれ対処には素材理解が欠かせません。
革靴の中底は、植物タンニンなめしのレザーやファイバーボードが使われることがあります。
レザー中底は吸湿性があり、足裏の汗を吸収することで履き心地が向上しますが、その一方で湿気が溜まりやすいため接着剤の耐久性が低下しやすい環境が生まれます。
インソール剥がれが起こる背景には、湿度変化による伸縮や油分の吸着、歩行時の圧力が関係していると考えられています。
インソール 接着剤を用いて革靴の修理を行う際には、次のような工程が基本になります。
1 中底の状態を確認し、ひび割れや硬化がないか見極める
2 インソールと中底の汚れを完全に除去する
3 素材に合わせた接着剤を選定し、薄く均一に塗布する
4 開き時間を確保したうえで正確な位置に圧着する
5 静置し、接着剤が十分に硬化するまで使用を避ける
特に開き時間の確保は重要で、ゴム系接着剤やウレタン系接着剤では「塗ってすぐ圧着する」のではなく、一定時間置いてから貼り合わせることで接着強度が最大化されると説明されています。
この工程を省略すると、貼り付け直後は強く密着しているように見えても、早期に剥がれが再発する可能性があります。
また、革靴の場合は接着剤がはみ出して表面に付着すると、シミとして残る恐れがあるため注意が必要です。
薄塗りと範囲のコントロールが求められます。
圧着の際は、靴全体に均等な圧力がかかるように、板や重りを使った平面固定が適しています。
中底の劣化が激しいケースでは、接着修理だけでは耐久性が確保できないため、靴修理専門店に依頼して中底交換を行う方法もあります。
中底交換は専門技術を要する施工ですが、作業後の履き心地が大きく改善するケースもあり、長く革靴を愛用するための有効な選択肢のひとつとされています。
ランニングシューズ対応

ランニングシューズは、歩行時の約2から3倍ともいわれる衝撃が繰り返し加わるため、インソール剥がれが発生しやすい靴のひとつです。
着地衝撃、足のねじれ、ローリング動作など、複雑な運動が継続的に発生することで、接着面が早期に劣化するケースがあります。
ランニングシューズにはEVAフォームやPUフォーム、メッシュ素材など、軽量かつ衝撃吸収性の高い素材が組み合わせられており、インソール 接着剤との相性も重要なポイントになります。
ランニングシューズでは、インソールが取り外し可能なデザインが多く採用されており、メーカー純正のインソールを使用するほか、市販の機能性インソールに交換するケースも一般的です。
そのため、全面を強力に接着するのではなく、動きを妨げずにズレを防ぐ部分固定が採用されることもあります。
部分固定は、かかと部分またはつま先部分のみ軽めに接着する方法で、履き心地と安定性の両立が期待できます。
接着剤の種類としては、弾性が高く耐衝撃性に優れるゴム系接着剤やウレタン系接着剤が向いています。
これらの接着剤は、歩行やランニング時に発生する反復衝撃に耐える特性があり、メーカーの説明では靴内部の柔軟な素材と相性が良いとされています。
ただし、ランニングシューズのインソールには通気孔が空いているタイプも多く、接着剤を全面に塗布すると通気性能が損なわれ、蒸れやすくなる可能性があるため、塗布範囲の調整が必要です。
インソール剥がれの修理手順としては、以下の流れが推奨されます。
1 インソールと靴内部の汚れ・湿気を完全に取り除く
2 部分固定を行う場合は、ズレやすいかかと周辺に薄く接着剤を塗布する
3 完全固定を行う場合は、インソール全体へ均等に薄塗りする
4 靴内部に戻した後、全体の位置が正確に合っているか確認する
5 メーカーの説明どおりの硬化時間を設けてから使用する
ランニング後は汗によって靴内部が湿った状態になっていることが多いため、定期的にインソールを取り出して乾燥させることが接着部分の寿命を延ばすうえで効果的とされています。
湿度の高い環境では接着剤の劣化が早まりやすいため、乾燥と清潔な状態の維持が長持ちの鍵になります。
また、ランニングフォームによって荷重が偏り、インソールの特定部分のみが剥がれることもあります。
このような場合は、単なる接着補修だけでなく、インソール素材の交換や、ランニングシューズそのものの寿命を判断する目安にもなり得ます。
状態を総合的に確認しながら補修を進めることが望ましいといえます。
インソールの接着剤の使い方

インソールの接着剤を正しく使うことは、補修の仕上がりだけでなく、靴の寿命や履き心地にも直結します。
同じ接着剤でも、塗布量、塗り広げる範囲、乾燥時間、圧着方法が変わるだけで耐久性に大きな差が生まれます。
さらに、バッシュのように強い衝撃が加わる靴、ブーツのように湿気がこもりやすい靴、布剥がれが起こりやすいスニーカーなど、靴の種類によって最適な使い方は大きく異なります。
このセクションでは、実際の靴種ごとの注意点から、剥がれの原因に応じた修理手順、そして「完全固定」「部分固定」といった接着方法の選び方まで、実践で役立つポイントを体系的に解説します。
バッシュとブーツ対応

バッシュやブーツに発生するインソール剥がれは、他の靴種よりも深刻化しやすい特徴があります。
これらの靴は、足首から甲周辺までのホールド性を高める構造で設計されており、素材も複層構造で頑丈なものが多く使われています。
そのため、インソールにかかる力は一点ではなく広範囲に及び、強い衝撃・捻れ・湿気など複数の要因が同時に作用します。
特にスポーツ用途のバッシュの場合、ジャンプの着地時には体重の数倍の荷重が一気に足裏へ伝わるため、接着面への負荷は非常に大きくなります。
インソール 接着剤を選ぶ上では、衝撃吸収素材との相性が重要になります。
バッシュにはEVAフォームやPUフォームなどの弾性素材が多く採用されており、これらはクッション性に優れる一方、接着剤が硬化しすぎると動きに追従しにくくなります。
ウレタン系やゴム系接着剤は、メーカー情報では柔軟性と耐衝撃性の両立に優れるとされることが多く、激しい動作が必要なバッシュに適した選択肢となります。
一方、ブーツは革、ラバー、布地、合成樹脂など多様な素材が組み合わされているため、接着剤の選定はさらに慎重さが必要です。
特に登山靴やワークブーツは、湿度変化の大きい環境で使用されることが多く、汗や泥、砂などの異物が接着面に付着しやすい傾向があります。
インソール剥がれが起こる要因の一つとして、内部の湿度が高い状態で長時間使用したことによる接着剤の劣化が挙げられます。
インソールを接着し直す際には、湿気や汚れを完全に取り除くことが、接着強度維持の前提になります。
バッシュとブーツに共通するポイントは、「全面接着」と「部分接着」の使い分けです。
バッシュでは、激しい横方向の動きや着地の衝撃でインソールがずれると、競技中に足の安定性を損なうことがあります。
そのため、広範囲をしっかり接着する方法が選ばれるケースが多くなります。
一方で、ブーツは足指の可動性を確保する必要があるため、つま先部分だけは動きを許容し、かかと側を中心に接着するなど、部分的な固定方法が選ばれることもあります。
インソール 接着剤を使った補修を長持ちさせるには、使用後のメンテナンスも重要です。
汗や湿気が溜まった状態が続くと、接着剤の柔軟性が低下し、再び剥がれの原因になります。
使用後にインソールを取り出して通気させる、除湿剤を活用するなど、内部環境を整える対策が効果的とされています。
スニーカーの中敷きの布剥がれ

スニーカーの中敷きの布剥がれは、見た目だけでなく、快適性を大きく損なうトラブルです。
布とスポンジ層の間に隙間ができると、歩行時にシワが寄って違和感が生じたり、足裏に局所的な圧力がかかったりするため、早めの対処が推奨されます。
スニーカーの中敷きはEVAフォームやPUフォームを基材としていることが多く、これらの素材は軽量で柔らかい反面、摩擦や湿気の影響で布と接着剤が劣化しやすい傾向があります。
補修を行う際には、まず布とスポンジに残った古い接着剤やホコリを取り除く工程が不可欠です。
特にスポンジ層は削れやすいため、硬いヘラなどで強くこすらず、柔らかいブラシや指で優しく表面を整えることが求められます。
ここで十分な下処理ができていないと、新しい接着剤の密着が弱まり、短期間で再剥離が起こる可能性が高くなります。
接着作業では、剥がれている範囲に応じてエリアを分け、順に貼り進める方法が有効です。
全面を一気に接着しようとすると、布が波打ったりシワになったりする恐れがあります。
つま先側・中央・かかと側のように区分けしながら接着剤を薄く均一に塗布し、布を元の位置に沿うよう慎重に押さえていくことで、仕上がりの精度が高まります。
インソール 接着剤は布とスポンジの双方に相性が良いタイプを選ぶことが推奨され、特にゴム系接着剤は柔軟性と密着性のバランスが取りやすいとされています。
接着後は、平らな場所で重しを乗せ、厚みのある書籍や板を利用して均等に圧力をかけると、接着面の安定性が向上します。
また、メーカー情報では、乾燥時間を守ることが接着強度を左右するとされています。
完全に硬化する前に靴へ戻して使用すると、内部の動きにより接着面がずれ、再度布剥がれが発生する可能性があります。
補修後は焦らず十分な乾燥時間を確保することが大切です。
スニーカーの中敷きの布剥がれを正しく補修しておくと、その後のインソール剥がれの修理全体がスムーズに進められます。
布面が整っていることで、接着剤が均一に広がり、靴内部のフィット感も安定しやすくなります。
インソール剥がれの修理

インソール剥がれの修理は、単に接着剤を塗り直すだけでは再発を防ぐことは難しく、原因を把握して適切な工程を踏むことが重要になります。
剥がれを引き起こす主な要因には、汗による湿気、土踏まず部分への過度な負荷、砂やホコリの蓄積、接着剤の経年劣化などが挙げられます。
特に湿気は接着剤に影響を与えやすく、インソールと靴内部の素材が膨張と収縮を繰り返すことで剥がれが進行するケースもあります。
修理の基本手順は以下の通りです。
1 インソールをゆっくり丁寧に剥がす
2 インソールと靴内部の汚れや湿気を完全に取り除く
3 靴の種類と素材に適したインソール 接着剤を選定する
4 薄く均一に塗布し、指定された開き時間を守る
5 正しい位置に合わせて確実に圧着し、静置して乾燥させる
部分剥がれの場合には、その部分だけに接着剤を塗る方法も有効ですが、段差や浮きが広がっていく場合は全面を剥がしてやり直す方が耐久性が高まります。
湿気の多い靴では、インソールを外したタイミングで内部を完全に乾燥させておくと、その後の接着が安定しやすくなります。
また、中敷きそのものがヘタっている場合には、補修よりも交換の方がフィット感の改善に繋がるケースもあります。
靴内部の状態を総合的に確認しながら作業を進めることが、快適性の維持に寄与します。
修理後は、再発防止のために定期的な清掃、乾燥、除湿対策などの習慣づけが望まれます。
インソールを固定する方法は?

インソールを固定する方法は?というテーマは、靴の種類、利用環境、インソールの素材、そして使用頻度によって最適なアプローチが異なります。
固定方法は大きく分けて「全面固定」「部分固定」「接着剤を使わない仮固定」の三つの方向性があり、それぞれに利点と注意点が存在します。
特にインソール 接着剤を使用する場合は、靴のパフォーマンスや長期的な耐久性に影響するため、靴とインソールの構造を理解したうえで選択することが不可欠です。
全面固定は、インソール全体を靴内部にしっかり貼り付ける方式で、インソールが動く余地をほぼゼロにできる点が最大の特徴です。
ランニングシューズやバッシュなど、動きの激しいスポーツ用途では、着地衝撃によってインソールがわずかでもずれるとパフォーマンス低下やマメ・靴ずれを誘発する恐れがあります。
こうした用途では全面固定が採用される例が多く、接着剤もウレタン系やゴム系のように衝撃に強いタイプが候補となります。
ただし、通気孔の多いインソールの場合、全面に接着剤を塗ると通気性能が損なわれる可能性があるため、塗布範囲には注意が必要です。
一方、部分固定は、かかと側や土踏まず周辺など、ズレやすい箇所のみを接着する方法です。
つま先側はあえて固定せず、必要な可動域を残すことで履き心地を維持しながら、インソールのズレだけを防ぐ設計ができます。
革靴やブーツでは、歩行動作の特性から足指の自由度が重要視されることが多いため、部分固定は相性の良い選択肢となります。
接着剤を使用しない仮固定としては、摩擦の大きい滑り止めシートや両面テープの弱粘着タイプを利用する方法があります。
これらはインソールの交換頻度が高い場合や、厚みのあるスポーツ用インソールを試しながら調整したいケースで便利です。
ただし、剥がす際に靴内部の素材が傷む可能性があるため、使用する製品の特性を確認したうえで選ぶ必要があります。
靴とインソールを長持ちさせるうえでは、固定方法と同じくらい重要なのが下処理の品質です。
接着面に汗や汚れ、繊維くずが残ったまま接着すると、短期間で剥がれや浮きが再発しやすくなります。
インソール 接着剤を使う前には、アルコールシートなどを用いて接着面をしっかりと清潔にし、完全に乾燥させる工程が欠かせません。
また、インソールの素材によって硬化後の特性が異なるため、接着剤の種類と使用方法の適合性を確認することが大切です。
素材と接着剤の密着性、衝撃吸収性、耐湿性などを踏まえたうえで適切な固定方法を選ぶことで、長期間安定した履き心地を維持しやすくなります。
【まとめ】インソールの接着剤について
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。

